ニュースにゲーム、キャッシュレスなど多くのことがLINEでできるようになりました。スマートフォンを利用している方のほとんどの端末にLINEが入っていると言っても過言ではないでしょう。
このLINEを顧客との接点として、しっかりと顧客管理に役立てたいものですね。でも、普通にLINE公式アカウントを使いはじめても、友だち追加された方が誰なのかすらわかりません。この投稿では、基本的なLINE公式アカウントの機能と、顧客管理を行うために必要な連携ツールについて解説していきます。
公式アカウントのチャット機能
LINE公式アカウントを導入すると、登録された友だちに一斉にメッセージ配信することやチャット機能で個別にやり取りすることができます。
個人とやり取りするチャット機能は、以前のラインアット(LINE@)と比べて大幅に機能が改善されて使いやすくなってきました。
<改善された機能>
要対応、対応完了、自由設定など簡単なタグが使えるようになった
タグを付けた方を絞り込んで送信できるようになった
ノート機能で各個人別にメモを残せるようになった
既読がわかるようになった
以前はこのようなことはできないため、チャットを使いながら別途メモを作成するといったことも必要でしたが、これらの機能向上は大きな改善と言えます。
LINE公式アカウント マニュアル チャット より引用
https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/chats/screens/
友だちの情報を確認する
LINEアプリを利用する場合は、プロフィールとして、「名前」「アイコン画像」「ステータスメッセージ」が登録されています。ステータスメッセージは登録していない方はいますが、名前とアイコンは多くの方が登録しています。
LINE公式アカウントの基本機能であるチャット機能を利用すると、登録された友だちの個人の名前とアイコンが表示されます。店舗の顧客管理としてLINE公式アカウントを利用している場合、顧客名簿として蓄積していけることになります。
ただし、注意事項があります!
LINE公式アカウントに「友だち追加しただけ」「メッセージを見ているだけ」の人は、チャット機能に表示されません。
友だち情報にタグやノート追加
個人のお客様からメッセージなどをもらいチャット画面に表示されたら、下の画像の様にアイコンや名前を確認できます。
ただし、ここでも注意事項があります!
LINEアプリに本名を登録している方は、当社調査では40%程度です。情報を見れたとしても本名ではないので「これって誰?」ってなる場合がほとんどです。
そこで、登録してもらったときに、小さなお店で利用している場合は、お名前を聞いておきましょう。
そのうえで、区分して管理できるタグを付けたり。ノートに店舗側で管理したいメモを追加しておくことができます。
「お客様にメモを付けたら、お客様にも見れちゃうの?」って質問を受けたことがありますが、ご安心ください。お客様には見えません。
下の画像では、「テスト」というタグを追加し、ノートにも「テストです。」と追加しています。LINE公式アカウントは無料でも利用できますので、この機能で顧客管理を「無料で簡単に」始めることができます。
もっと簡単に顧客管理するには?
LINE公式アカウントに追加された方の名簿をすぐに見れるようにするには、APIという機能を利用することが必要となります。
この機能を利用すると、LINE公式アカウントと連携する拡張システムを利用できます。
拡張システムでは、LINE公式アカウントに友だちが追加されるとすぐに友だち情報が確認できます。また登録された情報を管理者のLINEアプリに通知することもできます。さらに、ステータスメッセージも見れますので、ちょっとしたコミュニケーションのきっかけにもなります。
また、LINE連携システムを利用すると、色々な情報をLINEアカウントと紐づけて管理することができます。例えば次のような感じでLINEの友だちのそれぞれに氏名や生年月日を登録していくことができるようになります。
このようなシステムを利用することで、LINEを利用した顧客管理の第一歩として、お客様の名簿を蓄積していくことができるようになります。
そもそも顧客管理って?
業種業界によりやり方は様々ですが、顧客管理とはどのようなことを指すのでしょうか。
唐突ですが、みなさんは「大福帳」をご存知でしょうか。
江戸時代の商家で使われていた帳面です。売買の勘定を記す元帳(もとちょう)として、お客様別に取引の内容をすべて書き記していきました。
商家ではこの大福帳を大変大切に扱い、もし、火事になったときには商品よりも大福帳を持ち出して逃げるか、井戸に投げ込めと言われていました。
お客様とのやり取りが記録されているので、この帳面(名簿)がないと商売にならないと考えられていたのですね。
この大福帳が顧客管理の原点でもあると思いますが、「お客様といつ・どのようなやり取りをしたか」ということを管理することで、店舗などの経営に生かす取り組みです。
売買など金銭的なやり取りも必要な情報ですが、そもそもそのお客様の基本的な情報(氏名・住所・年齢・性別・電話番号など)も重要な情報ですね。
また、金銭以外のやり取り情報として、来店されたときの会話や近況、好み、案内した商品の反応なども大事なお客様の情報です。
このような情報を知ってくれているお店であればあるほど、お客様も身近に感じてくれることでしょう。
無料のLINE顧客管理システム
前述したAPIを利用してLINE公式アカウントの機能を拡張するためのシステムが提供されています。
当社では中小企業・個店向けに無料で300名の友だち数までを登録できるシステムを提供しています。このシステムを利用することで、日々来店されるお客様の名簿を蓄積してLINEを利用した情報配信ができるようになります。
また、LINEに登録されたときから友だちの情報が見れるようになりますので、「登録して頂けましたか?」とお客様に聞かなくてもよくなります。
ちなみに、ブロックされたこともわかります。
次の画像はLINE連携チャットボット EDWARD(エドワード)の友だち詳細情報画面です。氏名や生年月日だけではなく、色々な情報をLINEアカウントと紐づけて管理することができます。日付項目も複数あるので、最新の来店日を登録しておけば、ある程度期間が経ってしまっている方にLINEを出すことが可能になります。
画像のように友だちの詳細情報として通常の顧客管理に必要な名簿として利用できるようになっています。名簿に不足する項目があった場合でも、自由に使える項目を5項目用意してあります。テキストまた選択リストとして利用できる項目が3項目、日付項目が2項目です。
複数店舗でLINE公式アカウントを共有している場合は、利用店舗という項目もあります。この項目を利用することで店舗別管理もできるようになります。
また、これらの情報を利用して、区分した配信・個別配信ができます。例えば誕生日の方にメッセージを出す、A店舗の方だけに出すといった運用も可能になります。
送信したくないお客様も管理する
LINE公式アカウントは、通常のLINEとは異なり、店舗や企業側がブロックすることはできません。このため、一斉送信メッセージを送ると全員に送信されます。重要な対応をしているVIP客やクレーム対応中の方にも送信されてしまいます。
このような場合にも、APIを利用して機能を拡張すると連携システムのデータベースで送信する友だちを管理することができます。クレーム対応中は「対応中フラグ」を付けて送信されないようにし、送信したくない方は「送信しないフラグ」を付けて管理しましょう。
顧客名簿にお客様情報をメモする
顧客管理を進めていくためには、単なる名簿だけではなく、お客様と対応した際の内容を履歴として残していくことが必要となります。
例えば、紙の顧客カードにフセンやメモ用紙を貼り付けるように対応した情報を追加していく感じですね。
ITを利用した顧客管理でもこのような情報を追加していくことができると、顧客情報をスタッフ間で共有することができ効果的です。
当社のシステムでは、有料オプションとして、「タグ&メモ機能」を設けています。
この機能では顧客名簿にそれぞれのスタッフが自由にタグ(フセン)を付けて分類することや、商談・来店・電話などの内容をメモとして残すことができます。
このように残した情報を活用して接客内容をレベルアップすることでお客様の満足度を高めることができます。
顧客名簿を利用して個別送信する
顧客名簿を作成した後は、その名簿から絞り込んでメッセージを送信していきます。例えば、誕生月の方にメッセージを送信してみましょう。誕生月にメッセージが来て悪い気持になる方はほとんどいません。ちょっとしたサービスでも嬉しいものですね。
誕生月の他にも、前回の来店日から3か月経過している方、そろそろ車検が迫っている方、まだ取引が無い新規客といったように絞り込みをすることができます。
友だちを絞り込んでLINE送信
(セグメント配信)
LINE公式アカウントで上記のような誕生日の方などに送信するためには、①専用システムを利用する方法、②チャットのタグ機能を利用する方法 といった二つのがあります。
① 専用システムを利用する方法 LINE連携システム EDWARD
LINE公式アカウントのAPIという機能を使うと、それぞれの友だちを識別するIDをシステムで利用することができます。このIDを利用して友だちを区分することができ、絞り込み送信ができるようになります。
専用システムでは、アンケートや入力フォームも組み合わせて使うことができるため、会員登録フォームなどを利用することで、独自のデータベースを構築できます。フォームがあるとお客様が自ら入力してくれるため、店舗などに負荷をかけずに運用することが可能です。
② チャットのタグ機能を利用する
前述したチャットの機能であるタグを利用することで、友だち一人一人に区分していくことができます。こちらは専用システムと違い、店舗のスタッフなどが入力することになります。一人ずつ登録しなければならないので、小規模店舗向けの機能となります。
専用顧客管理システムで
ここまでできる
LINE公式アカウントの運用を始めて友だち数が増えてくるともう一歩踏み込んだ運用がしたくなります。
例えば、「クーポンを使った方を把握したい」「ポイントカードのバーコード表示したい」「キャンペーンの申込みに使いたい」などです。
しかし、LINE公式アカウントだけでは、個別の顧客管理を実施するには少し機能が足りません。そのため、このような個別の状況を把握するために、API機能が用意されており専用システムで機能が拡張できるようになっています。
専用システムなら次のような顧客管理ができるようになります。
(1) クーポンの管理
誰がクーポンを使ったのかがわかるようになり、クーポン未使用者に期限切れ前に告知することができるようになります。
(2) ポイントカード
※詳しい解説ページはこちら
既存のバーコードを表示させてレジで読み込むシステム連携が可能になります。(※使用しているバーコードが表示できるかテストが必要です。)
また、専用システム内でトーク画面を利用してポイントを発行することもできます。
ポイントカードと連携を取ると、ランク別の配信なども実現できますので、一歩進んだ顧客管理が運用できます。
(3)キャンペーンの申込み
LINE上に申込みフォームを設置できるので、キャンペーンも簡単に実施できます。もちろん登録された内容はリストになるので管理も楽々です。
今までは、グーグルフォームを用意してメールアドレスを入力してもらうといった運用をしている場合もありましたが、リストもシステムバラバラになってしまいます。LINEに統一することで、メールアドレスは不要になります。
リピート状況を見える化する
顧客管理の目的のひとつには、何度もリピートしてお客様に来て欲しいということがあります。そのために、ポイントを付けることやクーポンを配信したり、ダイレクトメールなどを発送することが行われてきました。
LINE公式アカウントでは、ショップカードという機能でポイントを発行することができます。このポイント発行状況は統計管理という機能で分析できるので、自店の顧客がリピートしているのかを把握することができます。
また、ショップカードがにポイントすべて貯まった場合は、次のカードへランクアップさせることもできます。ランクアップしたカードでは貯めることによって得られる特典を通常よりもよくすることなどによって、ポイントを貯め続けるインセンティブとすることができます。
ショップカードやポイント発行については、こちらのページに使い方などをまとめています。
LINEに会員証を組み込む
LINE公式アカウントには自社独自のアプリケーションを組み込む機能があります。
この機能を利用することで、LINEアプリのメニューなどから会員証を表示させることができます。会員証にはQRコードやバーコードを表示することで、ポイントカードシステムとも連携することができます。
顧客管理を行うためには、会員を増やすことが必要となります。ポイントが貯まりますと案内することで格段にお客様へ案内しやすくなります。
当ページでご紹介した、無料から利用できるLINE連携チャットボット EDWARD(エドワード)について、詳しくはこちらのページをご覧ください。
LINEで顧客管理をするためのツールとしてもご利用いただくことが可能です。