LINEミニアプリ導入事例 雑貨 小売 MALAIKA株式会社
DX推進で業務効率化を実現。
実店舗とEC連携によって進んだ顧客データを活かした売上向上施策
DX推進で業務効率化を実現。
実店舗とEC連携によって進んだ顧客データを活かした売上向上施策

MALAIKA株式会社
DX部 矢元美幸様
─ 御社はどのようなサービスを提供していますか?
当社は、世界のエスニック雑貨、衣装や一点もの雑貨、アクセサリーなどを店舗とECサイトで販売しております。おかげさまで店舗は、全国に55店舗(2025年3月に3店舗増)、一部はカフェも運営しております。
今の商品展開になったきっかけは、当社の代表がアフリカのケニアに青年海外協力隊として赴任していた際に、多種多様のアフリカ民芸品と出会って、その神秘さに一目惚れし、仕入れるルートを開拓してから代表が東京へ戻って店舗を構えて販売したのがきっかけでした。
現在当店では、アフリカをはじめ、アジア・南アメリカなど世界各地の手仕事の可愛い作品や、インディアンジュエリー、天然素材で作られた個性あふれる民芸品等を多く販売しています。
人の手により表現された商品は、温かみがありクスッとつい笑顔になってしまうものばかり。MALAIKAのスタッフが数ヶ月から通年単位で、現場に足を運び作り上げていくので、唯一無二の作品をお客様に提供させていただいております。


― DXを推進されてきたとのことですが、きっかけはなんだったのでしょうか
最大の理由は、店舗がどんどん増えていくのに会計業務を一部アナログで処理をしており、何かいい方法はないものかと模索していたことが理由です。というのも、当初メカレジ(電子レジスター)がメインでした。この他に、店舗によって別のPOSレジがあり、またカフェでは別のレジを使用している状態でした。
とてもわかりにくいので、1本化したいと模索していたのですが、なかなか当社に合うようなものが見つからず何年も同じ状態が続いていたのです。
しかし2023年に人事異動がありまして、EC店長経験者だった私に白羽の矢が立ち「新規でDX部を立ち上げるので、そこでPOSレジの1本化を進めるべく手腕を発揮してほしい」と。この部を任され約2年になります。

― DXの推進で必要と感じたポイントはどこですか?
店舗数が多いので、各店舗の動きを見えるようにしたいと考えていたことが一番です。例えば今までは雑貨類が売れたことはわかっても、雑貨の何が売れたのか詳細がわかりませんでした。このため発注は各店舗のスタッフがメモを頼りに手書きでFAXを送る、というかなりアナログな手法だったんです。これは効率が悪いし社員をもっと楽に、接客に集中させたいと考えていました。
また、会員管理もアナログな業務になっていました。お客様に登録用紙を記入していただき、店舗で取りまとめた後、本部へ郵送。その後、外注先で会員登録を行い、会員データを作成していました。
―スマレジにした理由はなんですか?
当初は別のPOSレジで話を進めていましたが、1台あたりの初期コストが数十万円と高額で、タブレット型との価格差が大きく、全店舗で導入すると1,000万円単位の差が生じることが分かりました。
コスト面に加え、タイムカードが利用できること、ECショップ(makeshop byGMO)との連携が可能であること、さらにポイントカードシステムをLINEミニアプリで運用できることが決め手となり、最終的にスマレジを選びました。
―導入時、従業員の皆様の反応はいかがでしたか?
当初現場の声も聞きたくて、スマレジの導入についてアンケートを取ったのですが、100%反対でした。しかし、先々のことを考えれば今導入することで、社員もきっと良かったと思ってもらえると思い、半ば強引に導入に踏み切りました。

初めは、こちらで決めた大型店舗やカフェ併設店の3店舗(千葉県白井・名古屋大須・神奈川相模原)で試験導入のような形を取りました。3店舗では期待以上にスムーズに導入できた為、安心して全店舗に導入することができました。
関西、九州等はスマレジさんが研修を手伝ってもらい、そこから各店舗に研修成果を持って帰ってもらい、徐々にスタッフに繋げていきました。
最初の1ヶ月は、少々手こずったこともあり、「ここはどうしたら良いでしょう?」と電話が鳴り響き大変な面もありましたが、2ヶ月、3ヶ月と時間が経つにつれ、使いやすい、わかりやすいという声が増え、問題なく全店舗使いこなせています。

―導入時の課題はありませんでしたか?
ECショップ(makeshop byGMO)と連携して、ECショップでの売上をスマレジでも見られるようにしたかったのですが、当初導入を予定していた連携アプリでは「実現できない。」ということがわかりました。当社の場合は、そもそも取り扱い商品数が多く、ECショップと実店舗で商品コードが異なるものや、細かすぎてコードが振れない商品なども多くありました。
このような複雑さから連携がスムーズにいかなかったとき、北海道デジタル&コンサルティングさんに相談したらいろいろ動いていただいてできるようになりました。メールの量はすごかったですが、いろんな問題を解決していただいて非常に心強い存在だと思ってます。

―DXを推進されてどのような変化がありましたか?
まず全店の売上集計が簡単になったことです。当社の製品は、大きなものから細かいものまで多種多様で、今までは手書きで集計していたので、間違いを防ぐため二重三重のチェックは欠かせませんでしたが、簡単になり間違いがなくなりましたね。
また、ECショップでの売上もEDWARDを通してスマレジに登録されるので、二重入力をすることなく、実店舗とEC店舗の全てを集計できています。
一番助かるのは、ECショップで買い物をしたお客様が直接店舗に足を運んでくれ、どこの店舗で何を購入したかが一目瞭然。実はものすごい量を買うVIP様だったとか。もちろん年配のお客様もいるので、現状のカードも残しつつデジタル会員様になっていただけるよう促しています。
また、EDWARD導入後半年間で6.5万名が利用しており、当初の予定である3万名を大きく上回り、倍以上の会員数となったことも大きな変化です。

―EDWARDを導入して良かった点はどんなところですか?
ポイント連携ですね。以前はリライト形式のポイントカードを利用していました。
このポイントカードの場合は、お店のポイントとECショップのポイントが統合されていませんでした。
このため、お客様に「このポイントを使用したい」と言われた時は、ECショップでのポイント数を紙に書いてお客様に渡し、その紙を店舗で見せてくださいというようなアナログなことをやっていました。このポイントを利用された場合は、ECショップでポイントを減らさないといけないため、ECショップスタッフも店舗スタッフも面倒な業務となっていました。
また、これまで店舗でポイントカードを作る際は、紙に名前などを記入して登録してもらっていましたが、特に若い方はその手間を嫌がり、会員登録をしないケースがありました。しかし、LINEミニアプリでは簡単に登録できるため、デジタル会員証になったことで若い方の登録者が増えました。

それから、今まではセールのお知らせや新商品入荷のお知らせなど、各店舗がハガキでお客様にお知らせしていたんです。今ではVIP様を特定できるようになったので、特定の会員様だけにタグをつけて、LINEでお知らせを簡単に配信できるようになったことですね。
そしてどこの会社でも頭を悩ますと思われる導入面のコストは、北海道デジタル&コンサルティングさんにお願いして本当に良かったと思っています。今までなら毎年ご案内のハガキを印刷しものすごい量をお送りしていましたが、今までより人手がかからずコストも安くなり、良いことづくしです。もちろん年配のお客様もいらっしゃるので全員というわけにはいきませんが、LINEとハガキをうまく使い分けてお知らせをお送りしています。
また機能面もとても充実していて使いやすい。とくにお客様に人気なのが、「抽選ガチャ機能」です。昨年「年末年始大感謝ガチャ!」と銘を打ち弊社のスタッフがアニメーションを作り実施したんです。すると約1万2000人の登録者様が参加してくださりました。

―今後顧客満足度を向上させるために、どのような施策を行う予定でいますか?
多くの商品を扱う雑貨店として、すべての会員に一律で情報を配信すると、関心の薄い内容も届いてしまうことになります。そのため、購入された商品カテゴリーなどに基づいてセグメント配信を行いたいと考えています。例えば、インディアンジュエリーに関心のある方にはジュエリーの情報を配信するといった形ですね。
また、EDWARDを活用し、リッチメニューをカスタマイズしたことで、お客様の閲覧状況や滞在時間などが把握できるようになりました。どの商品にアクセスが集中しているのか、お客様の興味関心などをより的確に把握できるようになったのです。今後は、入荷情報やカフェコンテンツなどを充実させ、さらに魅力的な情報を発信していきたいと考えています。
